VOICE

2026年度

ディープテック起業家への招待(学部1-2年生向け・Sセメスター)

講義を通じて成長を感じた点

  • この授業の最大の価値は、学内の閉じた空間では得られない、第一線の起業家や投資家による社会のリアルな目線のフィードバックがもらえる環境にあります。
  • 本授業を通じて、ディープテック起業に関する知識を、広く体系的に学ぶことができた。学部一年の頃に、断片的には聞いたことのある内容も多かったが、研究から社会に届けるまでを一つの流れとして捉えられるようになった点が大きな学びだった。
  • 特に印象に残っているのは、Big Pictureを描く段階から、仮説検証、フィールドワーク、売上・コストの分解、失敗事例、大企業との連携まで、技術を社会実装するための考え方を段階的に学べた点です。一方で苦戦したのは、宇宙という大きな将来市場と、足元の実現可能性を考えることでした。
  • 定量的な評価と厳密性の議論が、自分にとって違和感や不快感のない軸と深度でできること、そして、自分が思い描いたものを、実際に自分の五感が知覚できる状態に実現できること、それが明らかになったことです。ここでこうして言語化できたことは、受講動機を十分に達成した感じがします。
  • この授業を通じて特に印象に残ったのは、「自分がやりたいこと」や「実現できたら素敵だと思うこと」と、「事業として成立し、大きな市場を獲得できること」は必ずしも一致しないという点です。ディープテック領域での起業は、数年あるいはそれ以上の長期的なコミットが必要になるからこそ、自分が強い関心を持ち続けられるテーマであることと、講義でも強調されていたように設立15年以内に時価総額1兆円を目指せるような市場性・成長性を備えていることの両方が求められます。その両立の難しさに、実際に自らフィールドワークに行ってお話を伺う中で気づけたことが、この授業における大きな学びでした。一方で、自分の起業アイデアをフィールドワークや講義での1分ピッチでお話した際に、多くの方から前向きな反応を頂けて、自分が感じた需要や価値が実際に他の人にも共感してもらえたことがとても嬉しかったことも印象に残っております。今後は、自分が医学部に所属していることも踏まえると、人間の健康、心理、そして医工連携の観点から、より社会実装や事業化につながる問いを立てていきたいと思っています。
  • 授業で習った「事業会社と組み、売上を作りながら市場を取る」という発想と、「迷ったら手を動かせ」という言葉です。逆に最も苦戦したのはフィールドワークでした。BMIは日本ではまだ担い手が少なく、話を聞ける相手を見つけること自体が難しい。加えて、巨額の資本と長い時間軸を要する領域で「公益性と収益性をどう両立させるか」に、最後まで悩み続けました。
  • この授業における一番のハイライトは、中間発表のプロセスです。発表に臨むにあたり、研究室を訪問したり、担当教員と面談を重ねたりしながら、「今の社会にどのような研究が必要とされているのか」を徹底的に考え抜きました。その上で、自分自身が学術的にどこまでアプローチできるかを論文ベースで模索しました。当時はビジネスとしての視点こそまだ浅かったものの、多くの先行研究を調べたことで、この年齢の自分が10年後に見据えるべき「オリジナリティを持った研究」を提案できたと感じています。
  • これまで新聞やテレビで見て知っていた世の中の動きや出来事も、この講座を受け始めてからかなり身近な存在に感じるようになり、自分たちがこれからの世界を作っていくという感覚を得ることができました。
  • 本授業を通じて、ディープテック起業に関する知識を、広く体系的に学ぶことができた。学部一年の頃に、断片的には聞いたことのある内容も多かったが、研究から社会に届けるまでを一つの流れとして捉えられるようになった点が大きな学びだった。
  • (講義序盤の)チーミングで感じたことは、やはり人間の意見は面白いということです。LLMはどこまで行ってもThe Mom Testに過ぎませんが、人間は揺らぎがあるので逆にアイデアが湧いてくるという経験もできました。私は、新しい技術に対しては懐疑的・保守的に捉えがちな人間ですが、他のチームメンバーは挑戦的・革新的に捉える人間だったので、事業案を考える上で良いバランスを持てたと言う点でも良いチーミングだったと思います。
  • 本授業の受講動機は、自ら開発している技術を、単なる研究室の自己満足や一過性のアイデアで終わらせず、世界を変えるディープテックスタートアップとして社会実装するための戦略と覚悟を学ぶことでした。最も苦戦したハイライトは、ディープテックゆえの技術の深さや複雑さを、非専門家に一瞬で伝える難しさでした。
  • これほど多くの人と自分の研究について話す機会がなかったので、研究を俯瞰する力がついたと思う。また、直属の先輩の意見を聞けたことが、キャリアや研究の方針を考えるうえで役に立ちました。
  • 今まで全くビジネスについて勉強したことがなかった状態から、市場規模や投資家の動きを考えるという新たな視点を持ちつつ自分の事業案を作り切れたことに自分の成長を感じました。また、他の生徒の発表を聞く中で理解できる分野が増えたので、自分の知見が大学に入ってから広がっているように感じています。
  • 初対面の方にも自分から積極的に話を伺いに行けるようになった点です。受講当初は、初対面の方と話すことにあまり得意意識がなく、自分の考えている事業アイデアを人に説明することにも少し抵抗がありました。しかし、4月からの約3か月間で、事業や研究に関して本当に多くの方から直接お話を伺う機会に恵まれました。その経験を重ねるうちに、初対面の方と話すこと自体への心理的な負担が大きく減りました。
  • 単に会話に慣れただけでなく、自ら仮説をもってお話を伺い、会話の中でその仮説を検証する姿勢も身についたと感じでおります。講義を受講する前の私であれば、自分の頭の中だけで考えていたと思いますが、今は現場の方とできるだけ沢山お話して自分の考えを検証することの必要性を実感しております。
  • 物事の見せ方について気にするようになったことが、この授業を通じた成長だと思います。
  • 自分の技術的な関心を、社会課題や顧客、事業性と結びつけて考えられるようになった点です。
  • 自分は人前での発表や初対面の人とのコミュニケーションが得意ではありませんでしたが、この授業を通してそれらの機会と逃げずに向き合い、経験を積むことができました。考えを言葉で伝えることに秀でた受講生の方々と関わる中で、自分も多くのスキルや考え方を身につけることができたと感じています。
  • 一番は自身のやりたいことが見つかったということです。受講前はアカデミア以外の職業領域にあまり注目してこなかったことから、何となくアカデミア領域に進みたいと考えていましたが、この講座を受けて、社会のニーズやどうすればマネタイズできるかを考えていく中でアカデミアより、そちらの職業に興味があると分かりました。
  • 公益性と収益性の両立を、きれいごとではなく事業設計の問いとして考えられるようになりました。社会的意義のある課題ほど、誰が払い、どう収益を成立させるかを具体的に詰めなければ絵に描いた餅で終わってしまう。今自分自身が新たに取り組んでいる事業が、高齢者のウェルビーイング関連であり公益性があるが、高人件費のために他社が半ば撤退してしまったようなものなので、いかにそこにAIを取りいれて収益性をあげていくかという姿勢を取り続けていられることが実際に成長できた証だとも思えました。
  • 技術だけでなく「事業」として物事を考える視点が身に付いたことです。受講前は、優れた技術があれば自動的に価値が生まれると考えていましたが、実際には顧客が抱える課題や市場のニーズを理解し、それらに対してどのような価値を提供できるかを考えることが重要であると学びました。
  • 本授業を通じて、技術を「作る側」の視点だけでなく、「社会に届ける側」の視点から考えられるようになった点に成長を感じました。
  • 自分のやりたいことと社会が求めていることが現状どれだけずれているかを、想定以上にハードに分析できるようになったことや、そのようなフィルターで他人のアイデアを検討し、提案を考えることだと思う。

来期以降の受講生に向けたアドバイス

  • 何も決まっていない時こそ人に相談してください。一人じゃ何もできないことを当たり前だと思ってください。
  • 事業案がまだ固まっていない段階でも、早めに事務局の方やBT(Bridging Tutor)の方に相談しに行くことを勧めたいです。私自身、事業案を深める際や、それ以外の困りごとについても、事務局の方やBTの方が親身に相談に乗ってくださり、大変救われました。
  • 考えがまだ十分に整理されていない段階でも、「自分はこういうことに興味がある」「この方向で何かできないか考えている」と話すことで、思いがけない具体的なアドバイスをいただけたり、自分の関心に合う方を紹介していただけたりしたこともありました。事業案を一人で完璧にしてから相談しようとすると、かえって動き出しが遅くなってしまうと思います。むしろ、早い段階で周囲の方に考えを共有し、フィードバックをもらいながら、自分が何をしたいかについて深めていくことが、この授業を最大限活用する上で大切だと感じました。
  • できるだけ授業後に発表者や講師の方に話しかけるということです。周りの熱量や考えの深い方々の話は、この講義のモチベーション維持、ひいてはこの大学で学ぶ意味を知ることができました。授業後の食事なども一緒に行かせていただくのも手段だと思います。
  • 一年生でこの講座をとるのはキャパシティ的にも大変で、なぜ取ったのかと後悔することもなかったとは言えないが、もし、4月に戻れるのなら、迷わずまたこの講座をとるだろう。そのくらい、大変ではあるがこの講座でしか出会えない人、得られない経験というものは今後の自身の進振やキャリアを考える上で非常に大きかった。理系だから、とビジネスや経済にあまり触れるつもりのない人、触れたことのなかった人にこそ、是非おすすめしたい講座だし、是非時間を割いて深く学んで欲しい。
  • BTの方とたくさん関わることです。私自身、BTにとてもお世話になり、この講座のことだけでなく、大学院のことやキャリアのこと、はたまた良いプレゼンテーションを作る方法など、これから大学生として過ごしていく中で欠かせないことを多く学ぶことができた。
  • ネットワーキングを積極的に行うことです。KDDIラボなど、通常は学生が入れないようなピッチ会に入り、第一線で起業している大人の方と知り合う機会がある。私は、スタートアップの方に質問をし、ネットワーキングの時間に挨拶して名刺をもらいに行く、翌日にお礼のメールをする、という三段階でつながることができた。もちろん、相手の方もお忙しいため、このような関係を築くことが必ずしもできるというわけではないが、試してみる価値は絶対にあるし、ここでできた繋がりそのものだけではなく、こうすればスタートアップ界隈の方と仲良くなれる、という成功体験も非常に今後の学生生活において有意義なものになると確信している。
  • フィールドワークに行くことです。これは自身があまり行けなかったということからの教訓でもあるが、フィールドワークは一度といわずに何度でも行ってほしい。最終発表でもフィールドワークでうかがった話が軸になっている方のピッチはやはり説得力があった。私がフィールドワークとしてお話をうかがった先輩は、似たヘルスケア領域で学生起業をされている先輩だったが、思考が鋭く、たくさん突っ込まれて詰められて、大分痛い思いをした。だが、この先輩とお話することがなければ、事業案が既存のものと似通った「無難」なものに収束してしまったと思う。フィールドワーク先の方はお忙しい中、断ることもできるのにも関わらず快くお時間を取って下さっている、ということを忘れずに、過度に申し訳ないと尻込みするのではなく、本気でぶつかってきてほしい。そして、事業案が完成したらお礼の報告も忘れずに。
  • Big Pictureと算数を、両方あきらめないこと。壮大なビジョンだけでも、細かい数字だけでも足りない。「10年後にこの社会を変える」という絵と、「誰が払い、いくらで、どう黒字化するか」という算数を、同時に一枚で描けたとき、提案は一気に強くなると思います。用いる技術を細分化して、初期から適用できるフィールドを探し、利益を上げるなども一つの手だと思います。特に社会的意義の大きいテーマほど、収益の道筋を早めに詰めておくべきです。
  • 自分の技術が他人に伝わらない悔しさや、周囲の skeptics(懐疑論者)からの容赦ないツッコミに直面することこそが、エンジニアから起業家へと脱皮するための最高の教科書になります。失敗を恐れず、自分の言葉の解像度を試す場としてこの授業をハックしてください。
  • 最初から完成度の高い事業案を作ろうとするよりも、まず自分が本当に興味を持てる技術や未来像を選ぶことを勧めたいです。その方が、調査や発表準備で苦しくなっても粘りやすいと思います。一方で、興味だけで進めると事業としての説得力が弱くなるため、早い段階でヒアリングや簡単な試作を行い、他人に説明して反応を得ることが重要だと思います。特に「誰が最初にお金を払うのか」「なぜ今やるのか」「10年後の大きな構想にどうつながるのか」は、何度も問われるので早めに考えておくべきです。また、BTや講師の方からのフィードバックは、事業案を大きく修正するきっかけになるので、指摘を単なる評価として受け取るのではなく、仮説を磨く材料として使うとよいと思います。
  • 「とりあえず手を動かし、仮説を形にしてみること」の重要性である。AI企業に関する講義は、技術・市場・顧客価値・収益モデルなど多くの要素が絡み合うため、完璧な理解を目指すと動けなくなる。まずは自分なりの事業案を粗くでも言語化し、授業内のフィードバックや事例分析を通じて少しずつ磨き込む姿勢が大切だと感じた。また、講義で紹介される企業事例は、単なる知識ではなく「自分の案にどう応用できるか」を意識して読むと理解が深まる。さらに、他の受講生との議論は思考の幅を広げる貴重な機会なので、遠慮せず積極的に意見交換することを勧めたい。最後に、AI領域は変化が速いため、授業内容をきっかけに継続的に情報収集し、自分の興味と結びつけて学び続ける姿勢が大きな成長につながるはずである。
  • とりあえず色んな人に話を聞きまくるのではなく、目的をちゃんと明確にした方が良いと思います。なぜその人なのか、何を聞きたいのかなど、自分の事業案にどう繋がるかなど、そこら辺は考えておくべきです。