ディープテック起業案を事業会社と協働で検討し、EXIT(M&A/IPO)を見据えた実践的なアントレプレナーシップ習得を目指します

◎工学部産学協創教育の中心講座◎

講座概要

講座総称アントレプレナーシップ教育デザイン寄付講座
開講講義名【Aセメ】ディープテック起業実践演習
【Sセメ】全学体験ゼミナール:ディープテック起業家への招待
開講期間2021年Aセメスター~2024年Sセメスターの予定(3年間)
実施形態教室での対面講義・フィールドワークおよびオンライン配信(教室は東大生の受講者に対しSlackで通知、配信は本講座YouTubeチャンネルにて行う)
受講対象【履修による単位の付与対象】
・Aセメスターは東京大学大学院生(所属研究科、学年不問)
・2022年よりSセメスターは東京大学学部1-2年生(所属科類不問)
 【上記以外の聴講者】
・東大生は制限なし、一般にはYouTubeでの動画配信
体制【企画・監修】
東京大学 工学系研究科 教授 坂田 一郎(講座代表)
東京大学 工学系研究科 教授 各務 茂夫
東京大学 工学系研究科 教授 松尾 豊
東京大学 工学系研究科 准教授 田中 謙司

【カリキュラム設計・運営】
東京大学 工学系研究科 松尾研究室 武田 康宏
東京大学 工学系研究科 坂田研究室 村田 幸優

講座創設先東京大学大学院工学系研究科技術経営戦略学専攻
ご寄付元株式会社経営共創基盤
KDDI株式会社
株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ
株式会社松尾研究所
ご協力企業サントリーホールディングス株式会社(2021, 2022)
ダイキン工業株式会社(2021)
日本たばこ産業株式会社(2021)
株式会社マネーフォワード(2021, 2022)

目指す姿

  • 学部生は、長期的な未来を構想しながらビッグピクチャー(実態ある大それたこと)を描き、学内技術探索と企業とのワークショップによって具体化し、講義後に具体的なアクションにつなげてもらうことを目指します。
  • 院生は、自身の研究内容や技術知見を生かし、事業会社との関わりや実経営において求められるマネジメント知見のインプットを通じて産業課題を解くことにチャレンジし、EXIT(M&A・IPO)を見据えた実践的なアントレプレナーシップの習得を目指します。

講座の特徴

  • 寄付企業(経営共創基盤、KDDI、東京大学エッジキャピタルパートナーズ、松尾研究所)や著名起業家・科学者などによる講義と、研究室訪問や企業訪問を含むフィールドワークの複合型で進行します。
  • また、本講座では、教員・受講生をつなぐ一定の専門知を持った学生TAを”Bridging Tutor”とし、受講生の学びを最大限生かすような体制を作っています。
  • 2021年Aセメスターでは、寄付企業・事業会社社員がメンターとして3~4名の受講生から成るチームに加わり、寄付企業・事業会社の事業責任者との相談機会や事業アセットを提供しながら、共同で新規事業案を検討しました。最終講義では、疑似的に業務提携やM&A・IPOを目指し、各事業会社役員へ向けて新規事業案をピッチしました。
  • 2022年Sセメスターでは、学生個人あるいは、学生間による自由チーミングによって、2050年のビッグピクチャーと先端技術を繋ぎ、その事業構想を総長の前でプレゼンしました。

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フィールドワークについて

  • 教室内のグループワークにとどまらず、外に出てのヒアリング、企業訪問、研究施設や工場の見学などを含むため、「フィールドワーク」と名付けています。
  • 2021年Aセメスターでは各チームが現場ヒアリング等を行い、2022年Sセメスターでは、先端科学技術研究センター訪問、技術探索約30ヶ所、企業オフィスでのアイディエーションワークショップを行いました。

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ディープテックの起業モデルとグローバル市場を意識したカリキュラム

東京大学発、また日本国内のスタートアップの分野において、ものづくりや環境・エネルギー、素材といった分野は少ないのが現状です。そういった「工学部の本丸」ともいえる分野の起業モデルを確立するためには、高いレベルの技術開発的要素に加え、事業計画、資金調達やM&A・IPOといったファイナンス視点、社会ニーズの洞察など、求められる要素が多岐に渡ります。さらに、国内市場に閉じず、グローバル市場も見据えた視野の重要性は高まるばかりです。本講座では、上記の観点を踏まえたカリキュラムを設定しています。詳しくは講義詳細をご覧ください。

学生にとっては、研究を基に事業化するための知見を大学で学ぶことで、研究の社会実装のスピードやインパクトを高め、またキャリアの広がりをもたらすものと考えています。

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本学内の多様なアントレプレナーシップ教育全体の体系化・連接

東京大学には多数のアントレプレナーシップ教育講座・プログラムがありますが、本講座を皮切りに、学内様々な講座の体系化・連接を通し、シームレスでより効果的なアントレプレナーシップ教育を提供できることを目指します。

例えば、本講座においては、

  • 起業の基礎知識を知り、より起業マインドを深めたい方には、産学協創推進本部・工学部主催の「東京大学アントレプレナー道場:アントレプレナーシップⅠ」
  • さらに事業立案や起業に焦点を当てて実践的に学びたい方は、工学系研究科主催の「データ駆動型事業立案演習」「データ駆動型起業演習」、産学協創推進本部・工学部主催の「東京大学アントレプレナー道場(アントレプレナーシップ Ⅱおよびアントレプレナーシップ・チャレンジ)」
  • 海外インターンシップや海外プログラムに参加したい方は、社会連携部主催の「東京大学グローバル・インターンシップ・プログラム(UGIP)」、産学協創推進本部主催の「Todai To Texas」
  • 研究成果を世界で試したい方は「GTIE

などと組み合わせて履修・聴講すると、さらなる相乗効果が得られます。アントレプレナーシップ関連講座検索や、本HP連携プログラムも是非ご覧ください。

さらに、本講座では研究者の起業・アントレプレナーシップ醸成も推進すべく、WINGS(国際卓越大学院教育プログラム)MERIT(統合物質科学リーダー養成プログラム)といった博士人材養成プログラムの学生参加も歓迎しています。是非、チャレンジしてください。

本講座を柱に、Society5.0時代の産学協働教育のモデルの社会への発信を行っていきます。

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本講座修了後について

修了生には、下記のベネフィットがあります。

  • 修了証発行
  • コミュニティ”DICE“(修了生のうち、優秀生対象。寄付企業、外部講師、メンター、起業家と繋がることができ、随時の起業相談、定期的な勉強会やイベント等を開催)への招待
  • 成績優秀者への、各関心領域に応じた海外研修(予定。国内では実施済)等

本講座出身の活躍学生

  • 2022Sセメスター修了者の理科三類2年北井朝子さんが代表のiGEM UTokyoが、合成生物学の国際大会であるiGEM 2022において金賞受賞、Best Foundational Advance Project賞とBest Model賞にノミネートされました(日本チーム最高、東京大学チーム過去最高成績)。
  • 2022Sセメスター修了者の理科一類1年久保光太郎さんが、日本経済新聞者主催全国大学ビジネスプランコンテスト2022において最優秀賞を受賞しました。
  • 2022SセメスターでのBridging Tutor、理学部物理学科4年王方成さんのグループが提案した「微小重力環境での粉体ガスの凝集実験」がAsian Try Zero-G 2022のテーマに選定されました。
  • 2022SセメスターでのBridging Tutor、工学系研究科航空宇宙工学専攻博士3年川口りほさんと理学部物理学科4年王方成さんが、運営職員の武田氏・村田氏とともに東京大学未来社会協創推進本部アドバイザリーボード”総長対話”にて、本講座から見えた課題と提言を、藤井総長やアドバイザリーボードの有識者の前で発表しました。

体制

企画・監修

坂田 一郎

坂田 一郎

東京大学 工学系研究科 教授 / 講座代表
各務 茂夫

各務 茂夫

東京大学 工学系研究科 教授
松尾 豊

松尾 豊

東京大学 工学系研究科 教授
田中 謙司

田中 謙司

東京大学 工学系研究科 准教授

カリキュラム設計・運営

武田 康宏

武田 康宏

東京大学 松尾研究室
村田 幸優

村田 幸優

東京大学 坂田研究室

寄付企業

株式会社経営共創基盤

株式会社経営共創基盤

KDDI株式会社

KDDI株式会社

株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ

株式会社東京大学エッジキャピタルパートナーズ

株式会社松尾研究所

株式会社松尾研究所

記者会見(2021/8/18)

本講座の動画公開について

お知らせ

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